ドッグランってどんなところ?
ドッグランとは柵やネット、フェンスで囲まれて犬が自由に走り回り運動ができる犬専用の施設のことです。
ドッグランの中では犬のリード(犬の引綱)をはずし、犬が自由に走り回って遊ぶことができます。
ドッグランは飼い主さんと愛犬が思いっきり楽しめる場所ですが、利用するみんなが守らなければいけないルールとマナーがあります。
正しく利用すれば、愛犬の運動不足の解消もでき、他の犬とコミュニケーションをとることによる社会化にも役立ちます。
飼い主さん同士の情報交換することによって、今まで知らなかった情報を得ることもできます。
でも、ドッグランに行くのははじめてで、どんなことに気を付けたらいいのかわからない、利用方法がわからないなど、不安がありますよね。
そんな初心者さんがふとしたことから事故やトラブルにあわないで楽しくドッグランを利用するためのルールやマナーをご紹介します。
ドッグランの種類は?
実はドッグランには運営元によって形態がいろいろあります。
公営の公園内にドッグラン施設がある場合もあれば、民営のドッグランもあります。
その他、高速道路のサービスエリア、道の駅、キャンプ場、アウトレットなどの商業施設の店舗に併設されている場合もあります。
また、雨天でも利用できる屋内ドッグランは、梅雨の時期に愛犬を運動させることができるのが魅力ですね。
利用料金も無料または有料な場合もあり、利用方法もドッグランごとに違っていて、事前の登録が必要な場合もあります。
ドッグラン内にスタッフが常駐していることは少なく、無人の場合が多いですね。
飼い主さん自身が責任をもって、ほかの犬とトラブルにならないように愛犬を遊ばせることが重要です。
公営の公園内にあるドッグラン
公営の公園内のドッグランは事前に登録が必要なことが多いものです。
当日になって、「登録してなかったから、利用できなかった」ではガッカリですね。
民営のドッグランやアジリティが利用できる施設
民営のドッグランは事前登録と有料な場合が多いですが、足をふくタオルの用意やうんちを捨てるためのゴミ箱が用意されているなどのサービスがあります。
運動量の多い犬たちがよろこぶアジリティーが利用できる施設もあり、満足度が高いドッグランですね。
高速道のサービスエリアや道の駅にあるドッグラン
愛犬を連れて旅行の途中で休憩なんていうとき、サービスエリアや道の駅に併設されているドッグランは、とてもありがたいものです。
無料で利用できるところが多く、車での移動の途中でも愛犬がリフレッシュできます。
キャンプ場や貸別荘にあるドッグラン
愛犬を連れていけるようにドッグランが設置されているキャンプ場や貸別荘がたくさんあります。
貸し切りドッグランなら、怖がりの愛犬も楽しく遊べますね。
犬用品がそろえてあったりして、愛犬が歓迎されているのもうれしいものです。
アウトレットやドッグカフェなど店舗に併設されているドッグラン
犬連れ大歓迎のアウトレットが増えています。
犬用品のお店をのぞけば、やっぱり買い物してしまい、お店の策略にはまっているような気もしますが・・・。
でも、こんなふうに笑ってくれるとうれしくなってしまう飼い主さんは多いはず。
ドッグカフェなら、食事をしたり愛犬を楽しませたりできて飼い主さんも大満足!
ドッグランを利用する前に準備することは?
利用するドッグラン独自のルールがある場合があります。
せっかくドッグランに到着したのに利用できなくてカッガリ!なんてことにならないようホームページや直接電話で確認をすることをおすすめします。
登録制のドッグランではワクチン証明書が必要な場合があり
さまざまな犬が集まるドッグランでは、あらかじめノミ・ダニの駆除をして他の犬にうつさないようにします。また、他の犬からうつされないように予防をします。
おもちゃの持ち込みを禁止しているドッグランもあります、必ず確認しましょう。
ドッグラン独自のルールがあるか確認しよう
ドッグラン独自のルールとは、施設ごとにある利用規約のことです。
それぞれ利用規約を設定していることがあり、登録するにはガイダンスの受講予約が必要な場合、登録を更新する必要がある場合もあります。
会員カードを持っていなければ入場できない場合もあります。
事前登録が必要かどうか確認しよう
登録制のドッグランでは、事前に登録が必要な場合が多いです。
登録に必要なものを持参して、まず登録を済ませます。
おもちゃの持ち込みを禁止しているドッグランもあります、マナーバンドやおむつ着用(屋内ドッグランでは必須な場合あり)しなければならないこともあります、必ず確認しましょう。
登録するために必要になることが多いもの
犬鑑札(畜犬登録) | 畜犬登録した際に配布される鑑札 |
狂犬病予防注射済票 | 1年以内接種したものが必要 |
混合ワクチン接種証明書 | 1年以内接種したものが必要 |
飼い犬の顔写真 | 犬の顔写真つき会員カード作成 |
登録料 | ドッグランごとに登録料の設定 |
飼い主の身分証明書 | 飼い主自身の登録が必要な場合あり |
狂犬病予防接種、ワクチン接種が必要です
ドッグランにはたくさんの犬たちが集まります。
愛犬を守るためにも狂犬病予防接種やワクチン接種は必ず済ませておく必要があります。
安心してドッグランを楽しむため、お互いの犬たちを守るためのルールです。
ノミ・ダニの駆除と予防をしよう
ドッグランで犬たちはプロレスごっこをしたりにおいをかぎあったりと、濃厚な接触があります。
あらかじめノミ・ダニの駆除をして他の犬にうつさないようすることが大事でありまた、他の犬からうつされないように予防をすることも大事です。
ドッグランに行くなら持っていきたいものはコレ!
私がドッグランで「持ってきてよかった!」便利グッズをご紹介します。

水をいれたペットボトル、水飲み用の器
思いっきり走り回ったあとは、愛犬ものどがかわくものです。ドッグラン内に水飲み場があるとは限りませんから、ペットボトルに水を入れたものを数本用意していきます。
水飲み用の器や犬が水を飲めるように飲み口を装着できるものを用意していくと安心です。
もし、おしっこしてしまったらペットボトルの水で流すこともできます。
リード、ハーネス(胴輪)、首輪
車でドッグランへ行く場合でも駐車場からドッグランまでは必ずリードをつけるようにします。
特にはじめての場所や見慣れない場所では犬たちは興奮していたり、警戒していたりするものです。不意に大きな音がすれば、びっくりして走り出してしまうかもしれません。
愛犬を危険にさらすことがないよう、必ずリードを着用します。
また、伸縮するリードや長すぎるリードは他の犬たちのじゃまをしてしまうこともありますので控えましょう。
リードには一時的に係留するための持ち手部分にバックルがついていると便利です。
ドッグランで興奮しすぎた犬たちがケンカに発展してしまう場合があります。
ハーネス(胴輪)や首輪などつけていないと犬たちを引き離すことが難しくなります。愛犬を守るためにも着用しましょう。
万一を考えて、首輪には鑑札や迷子札をつけておくと安心です。
うんちを処理するためのビニール袋
さんぽに行くときと同じようにうんちを片付けるビニール袋を数枚持っていると安心です。
事前に済ませたはずでも、楽しくすぎてうんちをしてしまうことは、よくあることです。
ドッグラン内でうんちをしてしまった場合はすぐに片付けられるようにポケットやウエストポーチなどにビニール袋を数枚用意しておくとすぐ処理できますよ。
ドッグラン内にうんちを捨てられるようにゴミ箱が設置してある場合がありますが、愛犬のうんちは飼い主が持ち帰るのことをルールとしていることが多いです。
車内では強烈なにおいをはっしますので、密閉できるようなものを用意しておくといいでしょう。
ウエストポーチ
愛犬のさんぽをするときもドッグランへ行くときも、ウエストポーチを利用すると両手が自由に使えるので便利です。
ペットボトルも入れられるし、携帯電話やうんち用のビニール袋などまとめて入れちゃいましょう。
タオル(大小)、足ふき用のウェットティッシュ
ドッグランで思いっきりあそんだあとは愛犬が土やほこりでドロドロなんてことはよくあることです。
突然の雨でぬれてしまうかもしれません。
からだをふいてあげるタオルや足ふき用のウェットティッシュを用意しておくと車内を汚すことがありませんね。
ドッグランを楽しむためのマナーとルールとは?
楽しむためのドッグランを台無しにしないためにもルールとマナーを守ることが大事です。
ルールとマナーといっても、堅苦しいことではありません、お互いを気遣えばいいことです。
他の犬が嫌がるようなことをさせない
犬はよくも悪くも興奮しやすい動物です。
楽しすぎると抑制がきかなくなって、嫌がる犬を追いかけまわしたり、マウンティングをしてしまったりすることがあります。
オス同士のマウンティングは、犬に前足で乗りかかり、優劣を誇示する場合が多いです。
トラブルに発展することもありますし、相手の犬を怖がらせていることもありますから、すぐにやめさせるのがマナーです。
飼い主さんは大きな声を出さず無言で愛犬を引き離し、リードをつけるなどしてその場を離れ、いったん興奮を沈めてあげます。
大きな声で呼びかけると褒められていると勘違いしたり、遊びが始まると思ってしまうので注意が必要です。
ドッグランへの入退場
ドッグランに出入りする際は、愛犬に必ずリードを着けておきます。
どんなきっかけで、走り出してしまうかわかりませんからね。
多くのドッグランの出入り口は飛び出し防止の二重の扉になっています。
入場・退場するときは、外側と内側の両方の扉が、開いてしまわないように注意します。
出入り口の扉付近には、犬たちが集まってきますので、外へ飛び出さないように気を付けながら、ひとつずつ扉をあけて入場します。
退場するときは入場するときの逆に扉をあけていきます。
また、入退場する方にまかせるのではなく、だれかが入ってくるとわかったら愛犬を出入り口から遠ざけるため、呼び寄せたほうが安全です。
他の犬のおもちゃなどを奪ってしまわないように
また、他の犬のおもちゃを奪うと自分の所有物のように離さなくなることがあります。
無理やり取り上げようとすると、愛犬は自分のものを取られる気分になり、攻撃的になってしまうこともあります。
ふだんから、愛犬がくわえているものを離すように訓練をしておくことが大事ですね。
家でならおやつと交換するのがよい方法ですが、ドッグランでは予備の大好きなおもちゃ(できれば音が鳴るなど)を用意しておき、交換するというのがよいと思います。
奪ってしまったおもちゃはすぐに返してあげてくださいね。
愛犬から目を離さない
ドッグランの中にはたくさんの犬たちが遊んでいます。どんなきっかけでトラブルに発展するかわかりません。
愛犬を守るためにも、常に視界の中に愛犬をおき、目を離さないようにしてください。
愛犬の動きがとまり、犬同士でにらみ合っている場合は要注意です。すぐに、呼び戻してリードをつけ距離を置く、またはいったん退場して休憩をとるなどすることをおすすめします。
基本的なしつけを済ませておく
たくさんの犬が集まっているドッグランでトラブルに巻き込まれないように普段から基本的なしつけをすることはとても大事です。
「オイデ!」「スワレ!」「マテ!」「ヨシ!」などは基本中の基本です。
愛犬が大好きなおやつをつかいながら楽しくしつけをしてあげてください。
繰り返すことで、これらの「オイデ!」の指示とおやつ(いいこと)が結び付けられます。
しつけというと厳しいイメージですが、愛犬がをよろこばせながらしつけをすることもできますよ!
愛犬がトラブルに巻き込まれないためにも、ドッグランに行く前に必ずしつけをしましょう。
入場してすぐにリードをはずさない
ドッグランの場内に立ち入ってすぐにリードを離すことは、犬を興奮させてしまい他の犬とのトラブルに発展してしまう恐れがあります。
犬をびっくりさせないよう、まずはリードにつないだまま場慣れさせ、落ち着いたら離すようにしましょう。
飼い主に無断で他の犬ににさわらない、撮影しない
ドッグラン内には沢山の犬がいますが、いくらかわいいからといって勝手に他人の犬に触ったり、抱き上げたりするのはマナー違反です。
人なつっこい犬の場合でも、まずは飼い主に触っても良いか尋ねてから、優しくなでる程度に留めておきましょう。
犬を撮影されることを嫌がる飼い主さんもいます、撮影する前に必ず許可をとりましょう。
愛犬のからだのサイズでエリアを選ぼう
ドッグランは犬のからだのサイズで区画分けされていることが多いです。
小型犬、中型犬、大型犬と別れている場合もあれば、小型犬、中大型犬と分かれている場合もあります。
犬の相性に関わらず、大型犬と小型犬では体格差がありすぎて危険です。
小型犬と遊ぶことが少ない大型犬が小型犬にけがをさせてしまう可能性が大いにあります。
愛犬の体格に合わせた区画を利用することでトラブルを避けるようにします。
相性が悪い、にらみ合っているなら愛犬をすぐ呼び戻そう
マナーの悪い飼い主がいたら、トラブルになる前に退場しよう
ドッグランはだれでも利用することのできる施設です。(登録制を除く)
そのため、自分の犬に無責任な態度をとったり、マナーの悪い飼い主さんも存在します。
トラブルに巻き込まれ、嫌な思いをする前に退場することが賢明です。
他の公園をさんぽすることに切り替えて楽しい1日で終わらせてください。
愛犬を守るために
ドッグランでのルールやマナーは愛犬を守るためのものです。
自分の犬がされていやなことは、他の犬も同じこと。
お互いに気遣いながら、愛犬が楽しめる時間をつくってあげることが最大のマナーではないでしょうか。
ドッグランでのNGとは?
入場してすぐにリードを外さない
ドッグランに入場してすぐに愛犬のリードを外してしまうと、興奮した状態のまま走り出してしまいます。
中にいた犬たちとの挨拶もせず、突入していくことになりますので、衝突がおきる可能性があります。
無用なトラブルを避けるため、リードをつけた状態でドッグランの周囲を歩かせながら、中の犬たちに愛犬のにおいを嗅がせます。
ゆったりとした動作で入場し、犬たちとの相性など確認しながら落ち着いた状態になってからリードを離します。
念のため、犬同士が上手に遊べるかを見極めてからリードをはずしてあげるといいですね。
うんちを片付けない
愛犬がうんちをしたまま片付けをしないのはマナー違反です。
さんぽをするときも片付けないのでしょうか。
他の方の迷惑になります、すぐに片付けましょう。
ドッグランに犬だけ残し飼い主が退場する
ドッグランに犬だけを残して、飼い主さんだけ退場してしまうことがあるようです。
犬だけを残していくということは、守ってくれる飼い主さんがいない状態なんです。
不意に起こったトラブルから愛犬を守るのは飼い主さんだけです、犬だけを残すことはとても危険なことです。
おもちゃやおやつを持ち込む
おもちゃやおやつをドッグランに持ち込むことを禁止している施設もあります。
なぜなら、おもちゃに執着する犬とケンカになるかもしれません。
また、おやつはケンカの大きな原因になります。たとえ、ポケットに入っているから大丈夫と思っても、犬たちの鼻はごまかせません。すぐに気づかれてしまいます。
犬たちの中にはアレルギーを持っている犬も少なくありません。そんな犬に無断でおやつをあげてしまうようなことをすれば命にかかわります。
また、攻撃的な犬ならポケットをめがけて突進してくるかもしれませんよ。もし、おやつを持ってきているのなら車の中においといてください。
遊んだ後で、愛犬におやつをあげればいいのです。それが、一番平和です。
人間の飲食を禁止している施設も多いので注意が必要です。
犬同士がケンカしているのに放置する
相手の犬にけがをさせてしまったり、愛犬がけを負うことになる前にとめてあげましょう。
じゃれあっているだけと放置すると、じゃれあいがエスカレートし本気のケンカに発展してしまうことがあります。
小さなこどもを連れてくる
ドッグランに小さなこどもをつれてくるのは控えたほうがいいでしょう。
こどもは、いきなり大きな声を出したり、予想外の動きををして犬たちを驚かせてしまうことがあります。
当然、こどもに慣れていない犬たちもいます。
臆病な犬は、驚いてかみついてしまうこともあります。
かみつく犬も、かみつかれてしまったこどもも傷つきます。
ドッグランは犬専用の施設です、こどもを連れ来るのはやめましょう。
ヒート(発情期)中の犬を連れてくる
ヒート(発情期)中の犬をドッグランに連れて行くのはやめましょう。
ヒート(発情期)中のメス犬にオス犬は本能的に反応して、激しいケンカの原因になります。
また、気づかぬうちに妊娠してしまうことも考えられます。
しばらくドッグランに行くことは控えましょう。
幼犬を連れてくる
ドッグランには成犬ばかりです。
同じような体格の犬同士がぶつかり合うプロレスごっこやじゃれあいをする中に巻き込まれれば、関節を痛めてしまったり、骨折してしまったりすることもあるかもしれません。
成犬になるまでは、さんぽで出会う犬たちとコミュニケーションをとりながら、体形がしっかりしてからドッグランで遊ばせてあげるといいですよ。
驚かせたり、怖がらせてしまってドッグラン嫌いになってはいけません。
まだ成犬になっていない幼犬をドッグランに連れて行くのはやめましょう。
まとめ
ドッグランはさまざまな犬たちが集まり、楽しく遊べるドッグランです。
飼い主さんだって、いろいろな方がいるように、犬にもいろいろな性格の犬がいます。
中には、他の犬と追いかけっとをして遊んだり、じゃれあったりすることが好きではない犬もいます。
相性が悪い犬もいれば、ケンカ大好きな犬もいます。
ひとりおもちゃで遊ぶことが大好きな犬だってたくさんいます。
犬だから必ずドッグランに行かなければいけないわけではありません。
無理強いする必要はまったくありません。
愛犬の性格や好みからどうしたら愛犬が楽しめるのか、喜んでくれるのかと考えてあげてください。
飼い主さんと愛犬が一緒に楽しむことができれば、それだけで犬たちは満足なのです。
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